爪が折れた。親指の爪が左右どちらも。こんなことは生きていてはじめてのことで、どうしてだろうと不思議に思っていたが、どうやら高い頻度で料理(とそれに伴う洗い物)をするようになったからのようだ。ここ1〜2ヶ月は本当によく料理をしている。このまま料理をはじめとする生活をいい感じにやっていくための家事を続けたいので、一旦爪は短くしてネイルもやめようと思う。
この前、パンケーキを焼いた。それも夜ごはんを食べてお腹いっぱいになった後に、だ。豆腐、オートミール、たまごなどの材料をブレンダーにかけて作った生地をもくもくとフライパンに流し込み焼き続けた。出来上がったものはラップで包み、次の日のご飯にしたり冷凍保存したりした。はちみつと冷凍ベリーをかけて食べるとおいしい。この他にはいちごのシロップを煮た。水とみりんといちごとスパイスとして黒胡椒をかけただけのシンプルなレシピを見かけたので真似してみた。深夜、部屋中にいちごの甘い匂いが広がって、黄金色だったみりんはすっかりうすもも色に染まり、いちごは白っぽく、柔らかく崩れた。あとは、普通に煮物を作ったりする。大体は大根と豚バラ肉の煮物か、かぶと油揚げの煮物。ともかく、キッチンに立ち、火の前でじっとして時間を過ごすことが、その間は「自分は非生産的な時間の使い方をしていない」と認められているような気がすることが、とても安心で嬉しいのだ。出来上がるものが、自分の体と生活をつくる食べ物なので罪悪感もない。
いつか、これを友達以上の誰かと食べる日が来たりするのだろうか?私はそれを望んでいるのか?などを考える。
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